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O-99 赤血球製剤の有効期限延長によって期待される廃棄血削減効果に関する多施設後方視調査研究

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2020年05月
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
*石田 明, 奥田 誠, 加藤 陽子, 北澤 淳一, 末岡 榮三朗, 藤田 浩, 田中 朝志
題名:
O-99 赤血球製剤の有効期限延長によって期待される廃棄血削減効果に関する多施設後方視調査研究
発表情報:
第68回日本輸血・細胞治療学会学術総会(誌上開催), 2020, 5, 28 - 30
キーワード:
概要:
背景と目的:医療施設において廃棄血削減は重要な課題である.近年輸血管理体制の強化とともにさまざまな廃棄血削減策が講じられ,廃棄率は改善傾向にある.ただし我が国では赤血球製剤(RBC)の有効期限が21日と諸外国と比べて短いため,有効期限内に使用・転用できず廃棄に至ってしまう期限切れ廃棄血が一定の割合で生じている.そこで今回,RBCの有効期限延長が期限切れ廃棄の削減につながることを検証する目的で,期限切れ廃棄RBC(ex-RBC)とその後のRBC使用状況を多施設で後方視調査し,その解析結果をもとにRBCの有効期限延長に期待される廃棄血削減効果についてシミュレーションしたので報告する.対象と方法1対象は国内41施設において2017年4月1日から2018年3月31日までに医療施設で有効期限切れとなったex-RBC.各々のex-RBCについて同一施設で有効期限を過ぎてから使用された同型血を同単位数分抽出し,同型血を有効期限から使用日までの日数別に集計して,有効期限が何日延長されればex-RBCが使用できた可能性があるかを推定した.結果:総病床数24,435床,平均病床数611床,対象期間中の総使用RBC単位数は307D44単位,平均7,676単位であった.廃棄RBCは2,804単位(廃棄率0、90%),うちex-RBCはL742単位(期限切れ廃棄率0.57%)であった.有効期限が7日延長されればex-RBCを78%(A型88%,B型89%,O型81%,AB型73%)転用でき期限切れ廃棄を回避できた可能性があり,また期限切れ廃棄を50%回避するためには有効期限を最低3日延長する必要があると推定された.結語:RBCの使用量の多い施設では有効期限延長によって廃棄血の大幅削減が期待でき,現状の21日から7日間延長することによって期限切れ廃棄を73-88%削減できる可能性が示唆された.
抄録:
日本輸血細胞治療学会誌 66巻2号 Page350

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