日本語フィールド
著者:藤木博太, 渡邉達郎, 末岡栄三朗, 菅沼雅美題名:臨牀指針 ピロリ菌が分泌する胃発癌プロモーターTipα発表情報:臨牀と研究 特集:外来における抗微生物薬の正しい使い方 巻: 97 号: 8 ページ: 1031 - 1035キーワード:概要:「はじめに」1984年, オーストラリアのJ. Robin WarrenとBarry J. Marshallは, ピロリ菌の感染が慢性胃炎と消化性潰瘍を発症すると報告した. 若い研究者であったMarshallがピロリ菌を含む牛肉の煮汁を飲んで, 激しい腹痛と嘔吐, 胃炎を起こしたことは有名な実験であるが, 彼らは既に, ピロリ菌は胃癌の原因であると推察していた. 1994年, フランス・リヨンにある国際癌研究機関(IARC)のワーキンググループが, 疫学研究の結果を基に, ピロリ菌は確定的発癌物質(Class 1)であると分類して以来, ピロリ菌による動物の発癌実験が始められた. 例えば, 1998~1999年, 日本の研究者がヒトに感染しているピロリ菌をスナネズミの胃内に与えると, 腺胃(ヒトの胃と同じ組織)に胃癌が発症すること, さらに, 発癌二段階実験の方式に従い, 発癌物質MNNGをスナネズミの胃内に少量与えてイニシエートした後, ピロリ菌を発癌プロモーターとして感染させると, 腺胃に胃癌が発症することを発表した.抄録:英語フィールド
Author:Title:Announcement information:The Japanese journal of clinical and experimental medicine Vol: 97 Issue: 8 Page: 1031 - 1035