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〈負い目〉の法哲学に向けた予備的考察──自由意志と責任主義をめぐる近時の議論動向の素描を通して

発表形態：: 原著論文
主要業績：: 主要業績
単著・共著：: 単著
発表年月：: 2019年12月

DOI：
会議属性：: 指定なし
査読：: 無し
リンク情報：

日本語フィールド

著者：

吉岡剛彦読み: ヨシオカタケヒコ

題名：

〈負い目〉の法哲学に向けた予備的考察──自由意志と責任主義をめぐる近時の議論動向の素描を通して

発表情報：

九州大学法学部「法政研究」巻: 86 号: 3 ページ: 969-992

キーワード：

自由　責任　自由意志　責任主義　負い目　

概要：

近代法（近代刑法）の基本想定といえる個人の自由意志と責任主義について再検証を試みた。浄土真宗の開祖・親鸞の教説集『歎異抄』を糸口にしつつ、脳科学などの人の無意識に関する議論、倫理学や法哲学における「運」をめぐる議論、哲学における「中動態」論をそれぞれ瞥見した上で、自由意志やそれを前提として法的責任（刑罰）を科する責任主義の〝虚構性〟を指摘する学説に拠りつつ、それにもかかわらず、秩序維持といった社会（われわれ）側の都合（便益）のために、特定の人物を〝犯人〟（行為主体）として引き立てて問責・科刑している実態を摘示し、そのことに社会（われわれ）の側が自覚的になり、一種の〈負い目〉を感ずることを基点に据えた法理論---〈負い目〉の法哲学とでも呼ぶべきもの---の構想可能性を論じた。

抄録：

英語フィールド

Author：

YOSHIOKA Takehiko

Title：

A Preliminary Study for Legal Philosophy of ‘owe’ : Sketching the Research Trends on Freedom of Will and Principle of Culpability

Announcement information:

Vol: 86 Issue: 3 Page: 969-992