日本語フィールド
著者:日高 茂暢 後藤 和彦 中村 理美 山津 幸司 井上 伸一
芳野 正昭 松山 郁夫 読み: ヒダカ モトノブ ゴトウ カズヒコ ナカムラ リミ ヤマツ コウジ イノウエ シンイチ ヨシノ マサアキ マツヤマ イクオ題名:手書きの心理運動モデルと内部モデル障害仮説を用いた発達性協調運動症の書字困難に関する検討発表情報:九州生活福祉支援研究会研究論文集 巻: 16 号: 2 ページ: 1-11キーワード:発達性協調運動症(DCD),書字困難,手書きの心理運動モデル,内部モデル障害仮説概要:本研究では,DCDが示す書字困難について実践研究をレビューするとともに,手書きの心理運動モデルと運動制御の内部モデル障害仮説の2つのモデルからDCDの書字困難の概念整理を行った。その結果,すでに介入効果のエビデンスがあるCO-OPのような課題指向型アプローチ,運筆の質を改善するために内部モデル障害仮説に基づいた運動イメージの修正トレーニングが,DCDの書字困難の支援として有効と考えられた。また多くの現場で既に実施されているICT機器の利用や時間制限の緩和といった環境調整もDCDの書字速度や書字負担への配慮として必要と考えられる。これらを組み合わせ,DCDのある子どもの書字に関する意欲を高めながら支援することが重要と考えられる。抄録:微細協調運動に苦手さを示す発達性協調運動症(DCD)では,特に書字困難を示すことが多い。書字困難は,文字の記憶や想起といった認知段階から運筆といった運動出力段階まで,幅広い段階で生じる。漢字を記憶・想起するための認知段階への検討は多く存在するが,書く動作そのものの負担を軽減したり配慮したりするための運動出力段階に関するものは少ない。本研究では,手書きの心理運動モデルに従いDCDの書字困難を概念整理し,さらに運動制御の内部モデル障害仮説(Internal modeling deficit, IMD)に基づく運筆の問題と支援についてレビューを行った。その結果,(1)書字を標的としたCO-OP等の課題指向型アプローチ,(2)運筆に対するイメージトレーニングを用いた内部モデルの修正,(3)ICT機器の活用や時間制限の緩和といった環境調整がDCDの書字困難に有効と示された。英語フィールド
Author:Motonobu HIDAKA, Kazuhiko GOTO, Rimi NAKAMURA, Koji YAMATSU,
Shinichi INOUE, Masaaki YOSHINO, Ikuo MATSUYAMA Title:Understanding writing difficulties in developmental coordination disorder based on
a psychomotor model for handwriting and internal modeling deficit hypothesis.Announcement information: Vol: 16 Issue: 2 Page: 1-11