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[WS21] ワークショップ21 【胆】副損傷ゼロを目指した腹腔鏡下胆嚢摘出術 WS21-2 胆膵 高度炎症を伴う胆嚢炎に対する高難度腹腔鏡下胆嚢摘出術 ~副損傷ゼロを目指したBailout proceduresの実践~

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2021年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
田中 智和, 江川 紀幸, 井手 貴雄, 能城 浩和
題名:
[WS21] ワークショップ21 【胆】副損傷ゼロを目指した腹腔鏡下胆嚢摘出術 WS21-2 胆膵 高度炎症を伴う胆嚢炎に対する高難度腹腔鏡下胆嚢摘出術 ~副損傷ゼロを目指したBailout proceduresの実践~
発表情報:
第76回日本消化器外科学会総会(ハイブリッド開催), 2021, 7, 7-9(現地参加及びライブ配信), 2021, 7,30- 8,31(オンデマンド配信), [WS21] ワークショップ21, 【胆】副損傷ゼロを目指した腹腔鏡下胆嚢摘出術
キーワード:
概要:
【背景】腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は若手外科が執刀する機会も多く,専門施設以外でも広く行われる.しかし,高度炎症に伴う組織の線維化や剥離層消失のため,副損傷リスクの高い"高難度"のLCが存在する.TG18ではLC困難症例に対してFundus first technique(FFT)や胆嚢亜全摘術などのBailout procedures(BP)が推奨されている.BPは急性胆嚢炎に対する早期手術のみならず,Grade III急性胆嚢炎保存的加療後例や高度炎症遷延・反復例に対しても適用が必要となる.我々は上腹部手術の既往や炎症の程度に関わらず,良性胆嚢疾患全例をLCの適応とし,TG18発刊以前より腹腔鏡下でのFFT,胆嚢亜全摘術を積極的に行ってきた.今回,我々が経験した腹腔鏡下でのBPを供覧し,手技のポイントを提示すると共に,その手術成績を評価した. 【対象】2014年1月から2021年1月にLCを企図した520例のうち,腹腔鏡下にBP を要した高度炎症例45例(FFT:45例,胆嚢亜全摘:20例) 【術中のポイント】まず術前造影やMRCPで認識される胆嚢管はあくまでその内腔の描出であり,同部における壁肥厚を念頭に置く必要がある.Calot三角の解剖学的認識困難例の場合,FFTの早期決断,肝S4基部およびRouvière溝の確認とその腹側での手術操作が重要となる.確実に総胆管損傷を回避するため,頚部結石嵌頓例や胆嚢管周囲高度炎症例では頚部での内腔開放も辞さず,さらに術中胆管造影を原則とし,少なくともpure bileの流出を確認する.胆嚢断端の閉鎖はReconstitutingを選択する場合が多く,腹腔鏡下での運 針,結紮による胆嚢壁縫合技術が必須となる.胆嚢壁が脆弱で縫合不能な場合は,胆嚢内大網充填による断端閉鎖も有用である.なお,以上のような対応に迫られることを想定し,平時よりLCにおける胆嚢管処理はクリップではなく結紮としている. 【結果】BPを行った全例で胆管損傷および術後胆汁漏は認めなかった.特質すべき点としてFFTを行わずに胆嚢管処理を実施した軽度炎症例において総胆管損傷を1例認めた.なお,BP症例,特に胆嚢亜全摘症例において手術時間(中央値198.8分)の延長,出血量(中央値129.1ml)の増加,術後在院日数(中央値8.3日)の延長を認めた. 【結語】LC困難 症例に対する積極的な腹腔鏡下でのBPは,胆管損傷をはじめとする合併症を回避できる有用な手術手技である.ただし,腹腔鏡下でのBP完遂にはその柔軟かつ早期の判断とそれに耐えうる手術技術の習得が重要である.
抄録:
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