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P-094.SLC6A1変異による発達性てんかん性脳症を呈した8歳男児例

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2021年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
一ノ瀬 文男, 中村 拓自, 福山 哲広, 高野 亨子, 松尾 宗明
題名:
P-094.SLC6A1変異による発達性てんかん性脳症を呈した8歳男児例
発表情報:
第63回日本小児神経学会学術集会(WEB開催), 2021, 5,27-29(ライブ・オンタイム配信), 2021, 6,24- 7,30(オンデマンド配信)
キーワード:
概要:
【はじめに】sLc6A lはシナプスでのGABA再取り込みに関わるGABAトランスポーター(GAr-1)をコードする遺伝子である.近年,SLC6A lの病的変異がミオクロニー脱力発作を伴うてんかん(MAE)や徐波睡眠時持続棘徐波を呈するてんかん(CSWS),言語発達遅滞,知的発達症などの患者で報告されている.今回我々は非定型欠神発作様の症状で発症し,自閉スペクトラム症(ASD),知的発達症(ID)の診断後,失立発作が出現し, CSWSへ変容したSLC6Al遺伝子変異例を経験した.【症例】8歳男児,【発達歴】頚定3か月,座位8か月,独歩18か月,有意語6歳2歳5か月時,田中ビネーv:IQ53,【経過】生後8か月より時折瞬目あり,1歳半頃から発作的に斜めを見たり,白目になったりしていた.1歳半健診で発達遅滞を指摘され,頭部MRIは異常なく,ASD, IDと診断.3歳5か月時に脳波で両側前頭部中心部後頭部に高振幅徐波・棘波を認め,てんかんの診断でバルプロ酸(VPA)が開始された.その後クロバザム(CLB)を追加し,脳波や症状の改善を認めた.5歳より動作停止し,転倒する症状が週単位で出現したため,エトサクシミドの内服を開始,その後は発作抑制され,経過中にVPA, CLBが中止された.8歳時の脳波検査では全般性に3Hz前後の高振幅徐波バーストが頻発し,睡眠時も持続[生の全般性高振幅棘徐波を呈していた.発作は認めなかったものの発達への影響を考慮し,VPA内服を再開したところ脳波所見は改善した.【遺伝子検査】SLC6Al遺伝子(c.377G>T:p.G 1 26V)のde novo変異を同定した.【結語】SLC6Al変異では, MAEとして発症が多いが,CSWSを呈する症例,言語発達遅滞のみの症例も報告されている.本症例で発症早期から経過を通して認められた律動性高振幅徐波バーストは特徴的脳波所見であると思われた.
抄録:
脳と発達 53巻 Suppl. Page S316

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