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P-027.結節性硬化症へのエベロリムス投与にて高TG血症と低IgG血症をきたした3か月乳児例

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2021年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
*小路 梓, 中村 拓自, 一ノ瀬 文男, 松尾 宗明
題名:
P-027.結節性硬化症へのエベロリムス投与にて高TG血症と低IgG血症をきたした3か月乳児例
発表情報:
第63回日本小児神経学会学術集会(WEB開催), 2021, 5,27-29(ライブ・オンタイム配信), 2021, 6,24- 7,30(オンデマンド配信)
キーワード:
概要:
【はじめに】エベロリムス(EVL)は2019年より「結節性硬化症」のみの診断にて投与が可能となった.今後乳児期早期の症例に対しての使用増加が予想されるが,乳児へのEVL投与の報告は少ない.今回EVLを導入後,高TG血症と低IgG血症を認めたものの、EVLの継続が可能であった3か月乳児例を経験したので報告する,【症例】生後3か月男児.生後2か月より眼瞼と頭部全体の間代性けいれんが出現し発作が群発した.2か所に低色素斑があり,頭部MRIで大脳皮質結節や上衣下結節を認めた.Definitive TSCとなり,後にTSC2遺伝子異常を確認した、 EVL O.lmg/日から内服治療を開始したところ,治療開始1週間後にTG 650 mg/dlに上昇あり一時休薬を要した. TGの低下を確認後治療を再開し,高TG血症予防目的にフェノフィブラート5mg/kg/Hの併用を開始した.1週間毎にEVL血中濃度測定を行いながら漸増し0.7 mg/日まで増量でき,十分な治療有効血中濃度に達した.そのほか有害事象として,治療開始約2か月後に低IgG血症を認めた.治療開始前IgG 306.9 mg/dlであったがIgG I24 mg/d1まで低下があり免疫グロブリン製剤の投与を行った.乳児早期例では母由来の移行抗体が減少する時期と重なるためIgG低下が助長された可能性があるが, EVL投与後の免疫グロブリンの慎重なモニタリングと低下時の補充により治療継続は可能と考える.また今回EVL投与前後でリンパ球サブセットに変化を認めず,リンパ球幼弱化試験ではConA刺激での低下なくPHA刺激では投与後に低下あるも投与前後いずれも基準範囲内であった. TSCではEVL投与中でも生ワクチンの接種は可能な可能性がある.
抄録:
脳と発達 53巻 Suppl. Page S293

英語フィールド

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