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O-005.インフルエンザ感染症に関連して発症する辺縁系脳炎, 睡眠障害に関する調査研究

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2021年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
中村 拓自, 樋口 直弥, 一ノ瀬 文男, 宇田 恵子, 田島 大輔, 前田 寿幸, 高橋 幸利, 松尾 宗明
題名:
O-005.インフルエンザ感染症に関連して発症する辺縁系脳炎, 睡眠障害に関する調査研究
発表情報:
第63回日本小児神経学会学術集会(WEB開催), 2021, 5,27-29(ライブ・オンタイム配信), 2021, 6,24- 7,30(オンデマンド配信)
キーワード:
概要:
【はじめに】インフルエンザ(flu)感染の有熱時の異常行動はよく知られているが解熱した回復期にも異常行動や傾眠を来すことはあまり知られていない、近年伽感染後に辺縁系脳炎や反復性過眠症,ナルコレプシーを呈した報告が散見されるが全国的な発生状況や病態は不明である.【目的】flu感染後に辺縁系脳炎(解熱後の回復期に発症)や反復性過眠症,ナルコレプシーを発症した20歳未満の症例を調査しその実態を解明する.【方法】全国1,122病院小児科に一次調査票を郵送し,2014年1月1日から2019年9月1日の全適格症例を調査し,症例のあった施設に対して二次調査を行った.【結果】一次調査は返信率50%.辺縁系脳炎52例,反復性過眠症11例,ナルコレプシー0例であった.二次調査は辺縁系脳炎16例,反復性過眠症9例を解析.辺縁系脳炎は中央値7歳男女比1:1.JCS1-3が6例と軽度意識障害を伴う症例が多かった.けいれんは1例,不随意運動は0例’脳波は6例で限局性含む軽度徐波あり.抗GluR抗体は検査実施の9例全てで髄液のみ陽性,9例で免疫学的治療が実施され,転帰は10例で軽快したが3例で再発がみられた.再発例は中央値13歳で年長例に多い傾向があった.flu型は発症数が多い年はA/HlpdmO9の割合が高かった.反復性過眠症は中央値12歳,男女比4:5と諸外国と異なり女子の割合が高い.過眠期間の中央値7日,発作回数は中央値10回.食欲元進1例,低下6例.性欲充進3例は全て男子.抗GluR抗体は検査実施の3例全てで髄液・血清共に陽性.転帰は過眠発作消失1例のみ.不安・焦燥感等の二次障害が2例あり全て女子.【結論】日本人小児でのflu感染症に関連する辺縁系脳炎,睡眠障害の実態を明らかにした.発症に至る病態として自己免疫学的機序が推測された.今後は疾患レジストリを構築し治療法開発に繋げていく必要がある.
抄録:
脳と発達 53巻 Suppl. Page S214

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