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Holter心電図で交感神経活動の亢進が示唆された心因性発熱

発表形態:
資料・解説・論説・研究報告・総合雑誌の論文
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2021年03月
DOI:
会議属性:
指定なし
査読:
有り
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
*熊本 愛子, 尾形 善康, 西村 真二, 松尾 宗明
題名:
Holter心電図で交感神経活動の亢進が示唆された心因性発熱
発表情報:
日本小児科学会雑誌 巻: 125 号: 3 ページ: 456 - 460
キーワード:
心因性発熱, 交感神経, Holter心電図, ストレス, 体位性頻脈症候群
概要:
 心因性発熱とは心理的ストレスにより体温が上昇することであり,感染や炎症によって生じる発熱とは機序が異なり,ストレスにより交感神経活動が亢進し生じる高体温とされている.一般に,発熱以外に随伴症状や炎症所見がなく特定の状況で発熱を認める場合や,慢性の心理社会的ストレスの影響が推定される場合に心因性発熱と診断される.今回Holter心電図で交感神経活動の亢進が示唆された心因性発熱を経験した.  症例は14歳女児.3か月持続する高体温を主訴に受診した.理学所見,血液検査,画像検査は異常なく体温は登校時のみ40℃台まで上昇し,解熱剤は無効であった.Holter心電図の心拍変動スペクトル解析で,登校時に交感神経の活動の指標とされるLF/HFが顕著に上昇しそれに一致して高体温を認めたが,欠席した日ではLF/HFの上昇は認めなかった.詐熱は否定され,心理社会的なストレスが背景にあることから心因性発熱と診断し,三環系抗うつ薬と心理療法,環境調節により軽快した.  心因性発熱は現状では診断に直結する検査所見がなく,除外診断や治療的診断が用いられており診断確定までに時間を有することが多い.心因性発熱の診断補助としてHolter心電図による評価も有用な可能性がある.
抄録:

英語フィールド

Author:
*Kumamoto A, Ogata Y, Nishimura S, Matsuo M
Title:
A Case of Psychogenic Fever with Increased Sympathetic Activity on Holter Electrocardiography
Announcement information:
The journal of the Japan Pediatric Society Vol: 125 Issue: 3 Page: 456 - 460


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