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もやもや病血管内皮細胞での細胞外マトリックス異常

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2020年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
松尾 宗明, 曽我 美南, 江良 択実, 前田 寿幸, 灘中 里美, 北川 裕之
題名:
もやもや病血管内皮細胞での細胞外マトリックス異常
発表情報:
第62回日本小児神経学会学術集会(WEB開催), 2020, 8,18-20(ライブまたはオンタイム配信), 2020, 9, 1-30(オンデマンド配信)
キーワード:
概要:
【背景】もやもや病は病理学的には内頸動脈終末部を中心とする動脈の内膜肥厚による内腔狭窄を呈する.我々は患者血管では動脈の内膜にピアルロン酸合成酵素(HAS2)を高発現した骨髄由来の血管内皮細胞前駆細胞(EPC)が浸潤しており,肥厚した内膜にピアルロン酸が蓄積していることを以前報告した.また,患者血管では内皮細胞表面のマトリックスを形成するコンドロイチン硫酸ピアルロン酸の発現が低下していた.【目的】血管内皮細胞周囲の細胞外マトリックスは,血管内皮細胞の機能に深く関与している.我々は,もやもや病患者の血管内皮細胞の細胞外マトリックスの変化と病態への関与を明らかにする目的でもやもや病患者由来iPs細胞を用いた解析を行った.【方法】3名のもやもや病患者由来のiPs細胞と2種類の正常iPs細胞を血管内皮細胞へ分化誘導後,それぞれの細胞外マトリックスの主要構成成分であるピアルロン酸とコンドロイチン硫酸の量.硫酸化について解析した.また,コンドロイチン硫酸合成にかかわる酵素のmRNA発現についても検討した.【結果】もやもや病患者由来の血管内皮細胞では,正常に比しコンドロイチン硫酸の量が低下しており,硫酸化も低下していることが明らかになった.コンドロイチン硫酸の低硫酸化は蛍光抗体染色でも確認された.コンドロイチン硫酸の合成にかかわる酵素や硫酸化にかかわる酵素のmRNA発現も低下していた.【考察】もやもや病の狭窄病変は血流せん断応力の大きな部位に生じる.血管内皮細胞の細胞外マトリックスは,血流せん断応力の刺激を感知して内皮細胞に伝え,血管拡張物質であるNO産生などの反応を惹起するのに関与するといわれており,細胞外マトリックスの異常が血流勇断ストレスに対する脆弱性の原因となっている可能性が考えられる.
抄録:
脳と発達52: S246

英語フィールド

Author:
Title:
Extracellular matrix abnormalities in vascular endothelial cells of moyamoya disease
Announcement information:


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