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CASK遺伝子変異による大田原症候群の男児例

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2020年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
一ノ瀬 文男, 樋口 直弥, 前田 寿幸, 浅井 秀幸, 日隈 のどか, 加藤 光広, 松尾 宗明
題名:
CASK遺伝子変異による大田原症候群の男児例
発表情報:
第62回日本小児神経学会学術集会(WEB開催), 2020, 8,18-20(ライブまたはオンタイム配信), 2020, 9, 1-30(オンデマンド配信)
キーワード:
概要:
【はじめに】大田原症候群は乳幼児期早期からの脳波上のsuppression burst(S-B)パターンを特徴とする難治性てんかん症候群で,ARXをはじめとして複数の遺伝子変異が報告されている.今回,我々は脳幹・小脳含めた多発奇形を伴いCASK遺伝子変異のある大田原症候群を経験したため臨床経過ともに報告する.【症例】2歳2か月男児.胎生期より小脳低形成胎児発育不全あり.前医で在胎36週3日に予定帝王切開,体重L895 gで出生.脳奇形(小脳脳幹低形成,脳梁後部低形成)および高口蓋,右小眼球,左内反足,耳介低位の多発奇形を認めた.生後28日よりけいれんあり,脳波検査でS-Bパターンで当院へ転院となった.バルプロ酸は高アンモニア血症となり中止,ACTH療法も効果は限定的で、ケトンフォーミュラによるケトン食療法では乳成分によるアナフィラキシーのため実施困難であった.抗てんかん薬多剤療法でも難治で,フェノバルビタール大量療法で重積発作は減少したものの,高トランスアミナーゼ血症,高γGTP血症を伴っている.現在は数か月に1回の頻度でけいれん重積による入院加療を要し,人⊥呼吸器管理下の寝たきりで,頚定未獲得で重度の精神運動発達遅滞を呈している.【遺伝子検査】CASK遺伝子のフレームシフト変異を認めた(NM_003688.3:c992delT, p.Phe331SerfsTerll).本変異は未報告であるが.de novoのフレームシフト変異で,既報告の表現型が本例と一致することから.疾患原因遺伝子であると判断した.【考察】CASK遺伝子は小頭症と橋小脳低形成を伴う知的障害の原因遺伝子として,また小脳低形成と伴う大田原症候群の原因遺伝子として報告されている.けいれんコントロールについて,今後は胃痩からのミキサー食でのケトン食療法実施を検討している.
抄録:
脳と発達 52巻Suppl. S305

英語フィールド

Author:
Title:
Acase of Ohtahara syndrome due to CASK gene mutation
Announcement information:


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