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著者:中村 拓自, 田島 大輔, 宇田 恵子, 一ノ瀬 文男, 前田 寿幸, 高橋 幸利, 松尾 宗明題名:インフルエンザ感染症の回復期に軽症辺縁系脳炎及び睡眠障害を発症した6例の検討発表情報:第62回日本小児神経学会学術集会(WEB開催), 2020, 8,18-20(ライブまたはオンタイム配信), 2020, 9, 1-30(オンデマンド配信)キーワード:概要:インフルエンザ感染に伴う異常行動・言動などの神経学的症状は通常,インフルエンザに罹患して数日以内の有熱期にみられ,かつ12時間以内には軽快する.我々はインフルエンザ感染症に関連し回復期に軽症辺縁系脳炎及び睡眠障害を発症した6例を経験した.全ての症例で異常な言動や傾眠,意識障害は解熱後に出現した.また軽度意識障害を伴う異常行動・言動は12時間以上持続した(中央値7日間).通常のインフルエンザ脳症に比してより年長児(中央値12歳)で発症していた.検査所見では,頭部MRI検査や髄液検査での異常に乏しい一方で,脳波では後頭部優位律動の徐波化がみられ,脳血流SPECTでは辺縁系領域を含む脳血流低下を認めた.4例は単相性の経過をとり,神経学的予後も良好であった.一方で2例は最終的に反復性過眠症の診断基準を満たした.反復性過眠症へと移行した2症例はいずれも急性期にステロイドパルス療法を実施していなかった.髄液中の抗GluR抗体は検査を実施した5例中5例で陽性であった(2例は反復性過眠症).年長児でのインフルエンザ関連辺縁系脳炎及び反復性過眠症は,[’1己免疫性中枢神経疾患の一連のスペクトラムであるLr∫能性が疑われた、通常はself-limitedな病態であると思われるが,一部の症例では反復性過眠症などへの移行の可能性があることを考慮すると,類似した症例においては病初期より積極的なステロイドパルス療法を考慮してもよいのかもしれない.抄録:抄録集英語フィールド
Author:Title:Six cases of late-onset mild limbic encephalitis and sleep disorder associated with influenza virusAnnouncement information: