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著者:小林孝巨, 森本忠嗣, 小野 玲, 大谷晃司, 馬渡正明題名:握力はロコモティブ症候群の予測に役立つのか発表情報:第95回日本整形外科学会学術総会(ハイブリッド開催), 2022, 5,19-22(現地開催) , 2022, 6, 8- 7, 7(オンデマンド配信)キーワード:概要:【目的】本研究の目的は,握力とロコモティブシンドロー
ム(以下,ロコモ)25,ロコモ診断との関係,およびロコ
モの予測における握力の有用性を調査することである.
【方法】2,251 人の地域住民(男性 1,035 人,女性 1,216 人)
を対象に横断研究を実施した.ロコモ 25 合計スコアが
0-6 ポイント,7-15 ポイント,16-23 ポイント,および
24-100 ポイントの被験者をそれぞれ,非ロコモ,ロコモ
度 1,ロコモ度 2,およびロコモ度 3 と診断した.年齢,
性別,BMI を調整した後の握力とロコモ 25 およびロコモ
の診断の関係を評価するために,重回帰分析およびロジス
ティック回帰分析をおのおの実施した.さらに,ROC 解
析を用いて LS の重症度をスクリーニングする際の握力の
最適カットオフ値(感度が特異度を少し上回る値)を計算し
た.
【結果】重回帰分析では,握力がロコモ 25 の合計スコア
と有意に関連していた.同様に,ロジスティック回帰分析
では,握力がロコモの診断に有意に関連していた.一方
ROC 解析では,ロコモ度 1 以上,ロコモ度 2 以上,ロコ
モ度 3 以上をスクリーニングする際の握力の最適カットオ
フ 値 は, 男 性 で 34.0 kg(感度 67.2%, 特 異 性 62.5%,
AUC 0.70),35.0 kg (感度 70.0%,特異度 57.5%,AUC
0.70),36.0 kg(感度 65.7%,特異度 57.1%,AUC 0.66),
女性で 22.0 kg(感度 69.1%,特異性 61.0%,AUC 0.69),
23.0 kg (感度 69.5%, 特 異 性 52.3%,AUC 0.67),24.0
kg (感度 69.1%,特異性 45.4%,AUC 0.61)であった.
【結論】握力はロコモ 25 およびロコモの診断と関連があ
る.しかし,ロコモの重症度によるカットオフ値は統計的
にわずか数 kg しか変化せず,AUC も低かった.したがっ
て,握力を用いてロコモの重症度を予測するのは難しい.抄録:日本整形外科学会雑誌, 96巻3号 Page S910英語フィールド
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