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著者:*戸田 雄, 森本忠嗣, 濱中秀昭, 李 徳哲, 吉里 広, 吉原智仁, 塚本正紹, 馬渡正明題名:髄膜腫と神経鞘腫の画像診断的特徴 -Ginkgo leaf signに着目して-発表情報:第95回日本整形外科学会学術総会(ハイブリッド開催), 2022, 5,19-22(現地開催) , 2022, 6, 8- 7, 7(オンデマンド配信)キーワード:概要:【はじめに】硬膜内髄外腫瘍の大部分は神経鞘腫と髄膜腫
を占めるが,両者は手術計画が異なるため画像検査(CT・
MRI)による術前診断が重要になる.両者の鑑別に有効な
さまざまな画像所見が報告されているが,髄膜種に特徴的
とされる Ginkgo-leaf-sign (GLS)の検証例は少ない.GLS
とは髄膜種により取り囲まれる歯状靱帯の存在を示し,神
経鞘腫は前・後根由来のために歯状靱帯を巻き込むことは
なく GLS 陰性となる.本研究目的は,髄膜腫と神経鞘種
の鑑別に有用とされる所見の診断精度を比較検討すること
である.
【対象】2007 年から 2020 年の本研究施設での病理学的に
診断された髄膜腫 27 例,神経鞘腫 25 例を対象とした.
腫瘍長径,形状(分様,ダンベル),造影所見(びまん性,
辺 縁),嚢 胞・GLS・dural tail sign (DTS)・scalloping・
石灰化の有無を検討し,感度・特異度・陽性/陰性尤度比(LR
+/LR-)を求めた.統計解析は JMP (16.1.0)を用い p<
0.05 の際に統計学的有意差ありとした.
【結果】統計学的に鑑別に有効な所見は,髄膜種では
GLS が感度 55%, 特 異 度 100%,LR+ ∞,LR- 0.45 ,
DTS が感度 84%,特異度 100%,LR+∞,LR- 0.16,神
経鞘腫では腫瘍形状ダンベル型が感度 52%,特異度
100%,LR+∞,LR- 0.48,嚢胞が感度 54%,特異度
100%,LR+∞,LR- 0.46 であった(p<0.05).腫瘍長径,
造影所見は有意な所見ではなかった.
【考察】近年は CT/MRI の普及により腫瘍の発育初期の
段階でも発見され,鑑別に有効なさまざまな所見が顕在し
ないこともあり髄膜腫と神経鞘腫の鑑別はさまざまな所見
を組み合わせて総合的に判断するが,中でも DTS,GLS,
ダンベル形状,嚢胞所見の統計学的な有用性が示された.
GLS の有効性はあまり知られていないが,特異度の高い
所見であった.抄録:日本整形外科学会雑誌, 96巻3号 Page S1135英語フィールド
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