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著者:泉 政寛, 池邉智史, 秋山隆行, 古畑友基, 馬渡正明題名:鏡視下腱板修復術後の再断裂と断裂腱の形状・質との関係発表情報:第95回日本整形外科学会学術総会(ハイブリッド開催), 2022, 5,19-22(現地開催) , 2022, 6, 8- 7, 7(オンデマンド配信)キーワード:概要:【はじめに】鏡視下腱板修復術(以下 ARCR)後の再断裂に
関してはさまざまな因子が報告されている.その中で断裂
腱に関する要因は大きいとされている.今回,断裂腱の大
きさや形,腱質と術後再断裂との関係を調査した.
【対象と方法】2016 年 6 月から 2021 年 2 月に当院で行っ
た ARCR 患者 190 肩のうち術後 3-6 カ月後に MRI にて評
価可能であった 133 肩を対象とした.対象症例は同一術
者で修復方法はすべて single row 法で行った.術後再断
裂の評価は Sugaya 分類を用い type 4, 5 を再断裂とした.
修復群と再断裂率群にわけ断裂の大きさや形状,腱質を比
較した.断裂径は前後径,横径を形状としてデラミネーショ
ンの有無,断端が折り重なりの有無を比較した.腱質は
global fatty degeneration index (以下 GFDI),stump 分
類を比較した.
【結果】修復群は 108 肩,再断裂群は 25 肩であった.断
裂径の前後径は修復群で 1.94 cm,再断裂群で 2.84 cm,
横径は修復群で 2.05 cm,再断裂群で 2.78 cm と再断裂群
で有意に前後径,横径ともに大きい結果であった(前後径
p<0.001,横径 p<0.01).デラミネーションは修復群で
28 肩(26%),再断裂群で 7 肩(28%)認めていた.断端の
折り重なりは修復群で 23 肩(21%),再断裂群で 8 肩(32%)
認めていた.デラミネーションの有無や断端の折り重なり
の有無は両群間で有意差はなかった.GFDI は修復群で
0.53,再断裂群で 1.15 と有意に再断裂群で高い結果であっ
た(p<0.001).Stump 分類に関して再断裂率は type 1 で
0%,type 2 で 17%,type 3 で 33%と有意に type 3 で再
断裂率が高かった(p<0.01).多変量解析にて前後径,
GFDI,stump 分類が有意に選択され,オッズ比は前後径
2.13,GFDI 11.67,stump 分類 5.09 であった.
【考察】今回,術後再断裂と断裂腱の形状と腱質の関連性
を調査した.再断裂には断裂腱の形状より腱質が有意に関
連していることが示された.断裂径や形状以上に腱質を重
視して後療法などを選択する必要があると考えられた.抄録:日本整形外科学会雑誌, 96巻3号 Page S818英語フィールド
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