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臼蓋形成不全,変形性股関節症の仙腸関節真空現象(vacuum phenomenon)の頻度

発表形態:
一般講演(学術講演を含む)
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2021年
DOI:
会議属性:
国内会議
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
森本 忠嗣, 前田 和政, 吉原 智仁, 園畑 素樹, 馬渡 正明
題名:
臼蓋形成不全,変形性股関節症の仙腸関節真空現象(vacuum phenomenon)の頻度
発表情報:
第94回日本整形外科学会学術総会(ハイブリッド開催), 2021, 5,20-21(現地開催), 2021, 6,10- 7,12(WEB開催)
キーワード:
概要:
【背景】成人の仙腸関節の真空現象(VP)の頻度は30-40%,危険因子として高齢女性,肥満,出産歴などが報告されている.近年,欧米では仙腸関節固定術実施例が増加しており本邦でも本術式が採用される可能性があるが,本邦での仙腸関節の病態(VP頻度)に関して疫学情報(特に若年齢)は乏しい.また,本邦の女性に比較的多い臼蓋形成不全(AD)および変形性股関節症(HOA)は隣接関節である仙腸関節VP発生頻度が増加すると考えられるが詳細な検討例はない.【目的】女性のAD,HOA,対照群の年代別のVP頻度を調査すること.【方法】ADに対する寛骨臼移動術実施例36例,HOAに対するTHA実施例245例,対照群として他科で加療中の10-70歳台の骨盤CT撮影例148例を無作為に抽出した.調査項目は年代別のVPの有無を1 mmスライスCTで調査した.統計学的検討はχ2検定を用い,危険率5%未満を有意とした.【結果】AD,HOA,対照群でのVP頻度は,おのおの,10歳台:71%,該当なし,20%,20-30歳台:78%,該当なし,57%,40歳 台:69%,95%,47%,50歳 台:78%,91%,77%,60歳台:該当なし,91%,76%,70歳以上:該当なし,93%,77%であった.VP頻度を対照群と比べると10-30歳台ではADが,40歳台以上ではHOAが有意に高頻度であった.【考察】本研究より仙腸関節VPは10歳台女性では一般住民では20%,諸家の報告でも14-33%と稀でなく小児期特有の関節弛緩性の影響が示唆された.また,中年以降では70%,報告例では30-55%であり,諸家の報告同様に加齢性に増加していた.AD例のVP頻度は10歳台でも71%と比較的高頻度であった.また,HOA例のVP頻度は40歳以上で90%以上であり,股関節疾患(AD,HOA)の仙腸関節への負荷の大きさが示された.
抄録:
日本整形外科学会雑誌 95巻3号 Page S681

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