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上咽頭に発生した滑膜肉腫の1例

発表形態:
資料・解説・論説・研究報告・総合雑誌の論文
主要業績:
主要業績
単著・共著:
共著
発表年月:
2016年07月
DOI:
会議属性:
指定なし
査読:
無し
リンク情報:

日本語フィールド

著者:
○北村 捷, 甲斐 敬太, 佐藤 慎太郎, 中村 光男, 次富 久之, 山崎 真希子, 増田 正憲, 高瀬 ゆかり, 倉富 勇一郎, 相島 慎一
題名:
上咽頭に発生した滑膜肉腫の1例
発表情報:
日本臨床細胞学会九州連合会雑誌 巻: 47 ページ: 59-63
キーワード:
概要:
背景:滑膜肉腫(Synovial sarcoma)が頭頸部領域に発生するのは稀である。今回、我々は上咽頭に発生した滑膜肉腫の1例を経験したのでその細胞像を中心に報告する。症例:30歳代男性。鼻閉を主訴に近医耳鼻科を受診。内視鏡検査で上咽頭に表面平滑な腫瘤を指摘された。精査加療目的で当院耳鼻科に紹介となり、全身麻酔下の腫瘍生検が施行された。生検標本の捺印細胞像では、出血性背景に紡錘形の異型細胞が散在性あるいは軽度の接着性を有する小集塊として出現していた。核は比較的均一で紡錘形から楕円形、クロマチンは微細顆粒状で軽度増量し、1~数個の小型核小体を認めた。また、上皮性結合を示す異型細胞が小集塊で認められた。組織学的には、間葉系腫瘍を示唆する紡錘形異型細胞と、上皮への分化を示唆する円形核を有する異型細胞が二相性に増生しており、滑膜肉腫が疑われる所見であった。RT-PCRおよびダイレクトシーケンス法により、SS18-SSX1融合遺伝子が検出され、滑膜肉腫と確定診断された。結語:稀ではあるが、上咽頭にも滑膜肉腫が発生しうる。確定診断には融合遺伝子の検出が重要であるが、まず組織診あるいは細胞診で滑膜肉腫を鑑別に挙げることが診断過程として重要である。
抄録:

英語フィールド

Author:
Title:
Announcement information:
Vol: 47 Page: 59-63


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